サマークラーク生(S.Nさん)感想文
平成30年 法律事務所つくばコム サマークラーク参加者S.Nさんが感想文を寄稿してくださいました。
法律事務所つくばコム 福嶋正洋先生
この度のサマークラークでは、実務に活かすことのできる経験をさせていただき大変勉強させていただきました。特に印象に残った点を具体的に述べますと、以下の3点です。
1点目は、法律相談に同席させていただける機会が非常に多いということです。(日本に現存するサマークラークの中ではNo.1だといっても過言ではないと思います。)具体的な相談内容についても法律の勉強になったのですが、特筆すべきは先生方と相談者の方とのリアルなやり取りを拝見できたことにあると思います。相談者の方は基本的には法律についてほとんど知識のない状態で、ご自身の現状を語られます。これに対応して、先生方は、どのような法律問題になりうるのか、また、事務所として受けるべき事件であるのかを、感情移入を抑えた上で、冷静かつ瞬間的に判断され、相談者の方に上手く伝えておられました。ポイントを押さえた思考と相手の理解を促進させる表現力が重要であると思いました。また、相談から受任に至るまでの流れを拝見できたのは貴重な経験となりました。
2点目は、多様な分野の案件に関わらせていただいたことです。一般民事では、交通事故から離婚、婚約破棄と法律事務所に関わらず問題になることの多い事件に触れさせていただきました。一方で、企業を依頼者とした案件についても関わらせていただきました。特にリーガルチェックにおいては、私は書面の中身の精密さにこだわってしまったのですが、福嶋先生の、①相手の求めていることを意識すること、②自分の見解を整理すること、③意見を提示するにあたってのリスクを踏まえることの3点がリーガルチェックの肝であるとのお話をお聞きして、私には①の部分が足りていないということが分かり、今後の課題が見えてきたように感じました。また、リスクヘッジの必要性と企業の営業利益とのバランスを考える必要があるという視点を新たに学ぶことができました。
3点目は、桜井さんにしていただいたビジネスマナー講座です。私自身、姿勢や身だしなみについては一定水準には達しているものと思っていました。しかし、お互いにチェックし合う作業を通じて、改善点が浮き彫りとなりました。これから、就職活動が本格化し、司法修習が始まる前に、この点に気づかせていただいたことは、大変ありがたく思っております。(スーツに関しましては、サイズの合ったものに新調するか、痩せるかのどちらかを選択して努力していきたいと思います。)
最後に、事務所について印象に残った点を述べたいと思います。
福嶋先生をはじめ、非常に面倒見の良い方がおられる事務所であると感じました。困ったことがあれば、躊躇なく質問等出来る雰囲気をそれぞれの方が持っておられました。そのような事務所としての環境が、相談者や依頼者の方に対する真摯な対応に繋がっているのではないかと感じました。これから人と接する職業である弁護士を目指すに当たり、法律の専門家である前に大事にしなければならない基本的な姿勢を学ぶことができました。(S.N)